2009年9月23日水曜日

イタリア紀行(ヴェネツィア編)

ちょっと間が空きましたが,イタリア視察最後の地,ヴェネツィアの紹介です.水上の美しい都市のたたずまいに,ただひたすらうっとりでした.上の写真は,歴史あるビエンナーレ会場を回っているところ.歴史ある都市を現代にどのように活かすか,参加された地域づくり関係者にも大きな示唆を与えたのではないでしょうか.
もちろん,日本館にも行きました.やなぎみわさんの作品はすさまじい!
ちょうど彼の地を訪問したのは,ビエンナーレのほか,ベネツィア映画祭,そして地元のレガッタとも重なるあたり日.昼食にグラン・キャナル沿いのレストランを前日のうちに予約できたのはラッキー.添乗員さんの機転のおかげ.感謝します.写真は,レース前の仮装行列(?).
ドゥカーレ宮殿は圧倒されんばかり.アドリア海から地中海一体を制した共和国の往時がうかがえました.美術作品もすばらしい.
サンマルコ小広場からラグーンを見たところ.こんな大きなクルーズ船も入ってこれるとは.

ということで,都市行政・政治の研究に従事するものとして,これほどほどまでにインスピレーションを与えられた経験はなかったといってよいほどの刺激をヴェネツィアは与えてくれました.あとはこのインパクトをなんとか学術研究として形にしたいものです.

2009年9月21日月曜日

本日も祭り~六本木ヒルズにて

本日は打って変わって国際的なお祭り.本年よりソウルとともに東京でも開催された日韓交流おまつり2009を覗きに六本木ヒルズに行きました.盛況でしたね.麻布十番方面から向かい会場手前の横断歩道を渡ったとたん,キムチの香りが風に乗ってきました.
昨年に続いてスカイ・アクアリウムⅢにも入りました.今年は,東京の眺望をバックにタツノオトシゴを(昨年はこちら).
共通券となっている「アイ・ウェイ・ウェイ展」ももちろん観ました.アイの作品をきちんと見たのは初めてですが,これほどまでにコンセプトを力強く明晰に具象化する力に圧倒されました.

2009年9月20日日曜日

祭に賑わう

本日は地元碑文谷八幡様渡御.各町会の神輿や山車が練り歩き,沿道や神社の境内も賑わっていました.普段通らない道や何の気なく歩いている界隈も異なる風景に見えたりします.ああ,こんなところに式亭三馬のお墓があるのか,などと意外な発見をしたりもしました.

2009年9月16日水曜日

麻浦区,ソウル市議会訪問

イタリア紀行最終地のヴェネツィアの前に,現在滞在中のソウル訪問記をお伝えします.セミナー開催とともに,今回もまた林教授のアレンジで,麻浦区を訪問,シン区長から再びお話しをお聞きする機会を得ました(前回訪問についてはこちら).区役所は移転し新庁舎はワールドカップスタジアムを見下ろす好立地.
それから本年度の研究テーマである比較大都市議会の一環として,ソウル市議会を訪問しました.政策研究室による議員と有識者との政策開発の取り組みは日本でも大いに参考にすべきもので,大変有益な訪問でした.ところで議会庁舎は昔は劇場だったとか.そういえばそんな造りです.

2009年9月14日月曜日

イタリア紀行(ボローニャ番外編)

イタリア出発前に,ボローニャ市が板橋区と児童書の展示をきっかけに友好都市提携をしていることを,『都政新報』連載の「にりん草日記」(山浦純之介)で読んで知り(2009年8月7日号),自治体PB講座に参加された同区のMさん(!)にお話したところ(〝!〟の意味はわかる方にはお分かりいただけるでしょう!!),同地で機会があれば板橋区のことを話題にでも,といわれておりました.

ボローニャでは市長は執務中でお会いできませんでしたが,ご案内いただいた現地の方から児童書見本市(メッセ)の話題が出たので,板橋区の話題を出したところ,奇遇にもその方は数年前,見本市の本を海外に紹介する仕事の手伝いをされていたとのこと.しかも,自分で〝ITABASHI〟と書いたので覚えているとのことでした(もしかしたら漢字で書いたのか??).お互いに急に親近感が沸きましたね.

2009年9月12日土曜日

Notice:都政新報杉並区減税基金コメント

都政新報9月11日付「「減税基金」を来年度創設へ」という杉並区が先般公表した「減税基金」構想に関する記事に,「区民の合意が不可欠」との見出しつきで私のコメントが掲載されています.

私自身も減税自治体構想研究会の委員として参加したこともあって,いよいよ実行の段階に来たかと感慨ひとしお.着実に成果に結びつける取組みに発展させて欲しいと望んでいます.また,単に減税するという以上の意義がこの取組みにあると考えていますので,これを契機に自治や税にあり方に関する議論をより深めていきたいと思います.

2009年9月10日木曜日

イタリア紀行(Day5~7:ボローニャ!)

視察のメインの一つ,ボローニャへ!!

ボローニャのコムーネ議会議場を見学しました.もともと左翼の強い土地柄,社民主義系の左翼政権が続いています.許可をもらい市長席に座らせていただき,一同で記念撮影まで調子に乗っていたしました.それにしてもすばらしい議場です.天井にはだまし絵で柱がまっすぐ立っているように描かれています.
選挙後ということで市役所の方の対応が整わず,事務所などを見学だけでしたが,お目当ての地区評議会では予定の時間を大幅に超えるご対応をいただきました.さすがイタリア,感謝感謝です.

訪問先はNavile地区です.ボローニャの都市内分権は日本にも古くから紹介されて有名ですが,徹底した市民参加で都市計画までをも決めてしまう手法には舌を巻きました.ご対応いただいた市長と同様の社民系のPresidente(区長)は積極的な市民参加主義者.熱く語っていただきました.単に政治的というだけではなく,知恵をひねった施策展開,例えば,隣接地への高齢者施設建設を条件に集合住宅建設を事業者に認める条例を市議会で成立させるなど.そういえば,ボローニャの新駅舎は磯崎新の設計のものになるそうです.完成後にまた訪ねたい!
ところでボローニャといえば,有名なのは歩道に二階がせり出し支える柱廊(ポルティコ).照明具合でこんなに美しく.
大学人としてやはり最古の大学ボローニャ大学も見学.人体解剖室が有名ですが,下の写真は元法学部の論文審査室.お~,そういえば,イタリア出発前に私も博論審査をしてきたのだった.どうせならば,こんな豪華なところでやってみたいものです.現在は市の公共用スペース兼図書室だそうです.

2009年9月9日水曜日

イタリア紀行(Day5:フィレンツェ)

フィレンツェ.夕日を浴びるドゥオーモ,ジョットの鐘楼塔を撮ろうとしたのですが,生憎ピンク色に染まるというところまでは行きませんでした.
アルノ川にかかったPonte Vecchio(ヴェッキオ橋)はぜひこの眼でと願っていたところでした.
♪Si, si, ci voglio andare!
E se l'amassi indarno,
Andrei sul Ponte Vecchio
Ma per buttarmi in Arno! ♪ 
    -O mio babbino caro, Puccini
橋の両側には貴金属店が並び,その片側の上には王侯専用の宮殿間の通路が通っています.川にせり出した店のつくりが特徴的.M.カラスの歌声が私の頭にリフレインしていました.

2009年9月8日火曜日

イタリア紀行(Day4:ローマの都市計画)

ローマの都市計画,といっても古代遺跡の上に成り立ち,現に歴史的建造物から成り立つローマに,例えば東京のような都市計画のあり方と同一視ではできないわけです.今回は,まず,EUR地区と言う,ムッソリーニ時代にローマ郊外に万博会場として準備されながら,その後手付かずのまま残存し,最近動きを見せている状況をまず視察しました.
また,その周辺に高級住宅が広がるニュータウン地区も視察しました(写真下).途中,高級マンション最上階に居を構えるトッティの家も確認しました.
旧市街地では,フィウメ地区で進められて来たビール工場跡再開発地域です.現代美術館(写真下)やショッピングモールが作られたりしてますが,必ずしも活気があるとはいえないようです.コンセプトは類似でも恵比寿よりかなり規模が小さいと考えてよいでしょう.

イタリア紀行(Day3:移動日)

この日は移動日.ポンペイ遺跡は眼を見張るものあり.灼熱の太陽の下数時間も歩き回った価値がありました.行政や統治,民生について考えるうえで必見です.写真はポンペイの役所や裁判所(写真奥)があった辺り.
車中からナポリを眺め,そして夕方,ローマに.ライトアップされたコロッセオは壮観.

イタリア紀行(Day2:夕方の散策編)

ブログのアップがすっかりとまったまま,ついに本日帰国してしまいました!理由は二つ.一つは,インターネット接続料が無料のホテルもありましたが,有料のところは,例えば一日パックで25ユーロと結構いいお値段だったこと.いまひとつは,そしてこちらが真のブログ停滞の理由ですが,イタリアの夕食が遅いこと.大体8時から食事を始め,10時過ぎ,ときに11時過ぎまで,とてもとてもおいしいイタリアンを,これまたとてもとてもすばらしいワインとともにいただくので,ホテルに着くとバタンキュウとなったのでした.言い訳はともあれ・・・.
サレルノの港から30~40分ほどボートに乗ると,アマルフィに到着.映画に取り上げられただけあって日本人観光客も多かったですね.ちょうど写真中央に,イタリアではあちこちで見られる,特徴的な笠松がみえますね.
アマルフィにはほんのわずかの滞在で最終便でサレルノに戻ったところ.美しい夕景でした.マリーナ需要は今の10倍あるという市役所での強気の説明も納得.

2009年9月1日火曜日

イタリア紀行(Day2:サレルノ市役所訪問編)

午後はサレルノ市役所訪問.交通部門担当の副市長(L’ Assessore,日本でいえば,外部登用の部長職といったところか.副市長であると同時に,エンジニアであると強調されていました.写真の方(場所は議場))の一人,Casconeさんに,ムッソリーニ時代に作られたという天井の非常に高い荘厳な市庁舎をご案内いただきました.忌わしい過去であるとともに,忘れてはならない過去としてときに刻みつけようとしているのでしょうか.当時のものはほとんど破壊されたということで,今では貴重な財産となっているようです.市長室や庁議室では当時のソファーや机がそのまま用いられ,その設計図も展示されていました.

また,サレルノ市の近年の発展ぶりについてお話を伺いました.マリーナや人工島(のような桟橋?)による港湾整備,コミュータなどメトロの整備など,公共事業へのかなり熱心な取り組みがうかがえました.日本が置かれた状況とはずいぶんと異なるようですが,イタリアの都市の中でもサレルノの発展は目を見張るものだとか.

イタリア紀行(Day2:サルノ・ネッチェーラ訪問編)

午前中はサルノ・ノッチェーラ地方13自治体の地域協定による取り組みである農業振興協定株式会社を訪問し,ヒアリングをしました.最初は二人のディレクターからレクチャーを受け,質疑応答,それから会社社長(地元市長でもある)を交えて意見交換を行いました(写真中央右が社長,左がディレクター兼大学教授).

コーヒー・ブレイクには,地元TV局の取材を受けたり,市長ら幹部と楽しく歓談させていただいたりしました.それにしても,この株式会社,10世紀の城を修築して利用したもの.そこまでのぼるのかというぐらい山を登ったところの立地で,ヒアリングを行った会議室からの眺めも素晴らしく,サルノ渓谷を一望し,ヴェスーヴィオ火山にのぞみ,ときにカプリ島なども見えるそうです.職員にとってはこの上ない職場環境でしょうね.

ヒアリング後には,プレゼントの足袋をディレクター補佐の女性に履いてもらったりもしました.

イタリア紀行(Day2:サレルノ早朝編)

当然ながら時差ボケで早朝に目をさまし,サレルノ駅や海岸線を散歩.朝日に浮かび上がるサレルノの港街は美しく,気持のいいものです.